枝雀師匠の「うなぎや」

枝雀師匠の「うなぎや」
「私もそのときはねえ、おなかもすいていましたし、しばらくお酒も飲んでなかった
んで、ありがたいこっちゃなと思いまして、一お願いします一て言ったら「道頓堀で
飲ましたる、つき合いし一。ありがたいこっちゃなと思ってね。どんどんどんどん堺
筋南へ南へ、徳さん、歩き出しよったんで、ありがたいこっちゃな、道頓堀で飲まし
てくれよんねんな思いながら私、後ついて歩いてたんです」
「結構なこっちゃがな」
「さあ、ところがね、本町までまいりましたらね、道頓堀ならもっと堺筋どんどんど
んとん南へ行かないかんでしよ。クルッとねえ左へ回って東へ東へ歩き出したんですよ」
「ふーん、おかしいやないかい」
「私もおかしいなと思いまして、「おいおい徳さん、道頓堀で飲ましてくれるんじゃ
ありませんか一って、私、尋ねましたら、「あぁああいずれ道頓堀へは行くねんけれ
どもね、ちよっと玉造のおっさんとこにちょっと言うておきたいことがあるのを、今
ふっと思い出したんや、そいで先その用事を済ましといたほうが道頓堀へは行きやす
いんだけど、僕は行くけど君はどうする一ってこう言うたんですよ」
「又思わずふき出して)ほーほーほー、「君はどうする」言われたってそのー
別れてしもたら道頓堀の一杯も・・・」

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